透明水彩で描くときの紙の選び方〜水彩紙のこと

絵画教室で生徒さんからご質問いただくことが多いことのひとつに、画材によってどういう紙を使ったらいいの?ってことがあります。

紙の種類ってすごく豊富だし、その時描く作品がのイメージによって変えた方がいい場合もあるでしょうし、一概に「これがいいです」とも言えません。

じゃあ、どうやって選んだらいいの?

…ってことで、今回は、透明水彩絵の具を使う時に絵の仕上がりに大きく影響する紙のお話です。

透明水彩で着色する時に水彩紙がよい理由

文房具屋さんやホームセンターでも気軽に買える絵を描くための紙って言うと「画用紙」ですね。

ですけど、紙って画用紙も含めて基本的に水に弱いですよね。

水に濡れると波打ったり、薄い紙ならすぐに破れるし、ボロボロになったり…

画用紙なんかも、水に濡れた状態で表面をこすりすぎるとぼろぼろと剥けてきてしまったりします。

透明水彩はたっぷりの水を使って描く絵具です。

透明水彩らしいにじみやぼかし、さまざまな技法も紙がぼろぼろになっちゃったら台無しです。

なので、水彩絵の具専用の紙を使った方がいいです。

水彩紙にはいろいろな種類があって、発色や水の馴染み方など種類によって個性があるので、自分が描きたいタッチ、好みに合わせて選ぶことができるのも良いところですね(^^

とはいえ、私がやっている絵画教室で生徒さんから伺うことが多い意見が

「どんな紙がいいのかわからない」
「そもそも水彩紙ってどこで買うの?」
「近所の文房具屋さんには画用紙しかなかったわ」

売っている場所がわからなかったり、どうやって選んだら良いかわからなかったり、専門の紙を買おうって思うとちょっと敷居が高く感じるようです。

販売されている紙のタイプ

水彩紙は画材屋さんで購入できますし、近所に画材店がない場合はインターネットでも購入できます。

画材屋さんへ行くと、スケッチブックになっていたり1枚単位だったり、いろいろなタイプの紙が販売されています。

どんな紙を買ったら良いのかな?って考えるには、

外で描くのか?
室内で描くのか?
水張りするのか?

ご自分の使い方に合わせて考えてみると良いと思います(^^

スケッチブックタイプ

屋外でスケッチするときなどに便利なスケッチブックタイプ。

ぐるぐるスプリングになった針金で止められている、普通のスケッチブックの水彩紙版です。

よく外にスケッチに出かける、なんて方はスケッチブックタイプが便利です。

私は水彩で描くときは水張りをしたいので、ちゃんと制作したいときはスケッチブックタイプの紙に描くことはほとんどないですが、はがき大くらいのごく小さなスケッチブックタイプの水彩紙は、持ち歩いて外でちょこっと描いたりするのに持っています。

ブロックタイプ

数枚の紙を重ねてまわりをノリで固めたものがブロックタイプになります。

ブロック状態のまま描いて、描き終わったらはがします。

1枚単位の紙を使って描く場合、紙の波打ちを防ぐために「水張り」という作業をしなくてはならないのですが、ブロック状に固まったままで描いて乾いたらはがすので、水張りの必要がありません。

私は水張りをする派なので、ブロック式は使いませんが、水張りが面倒な方は便利だと思います。

水張りについてはこちらをご覧ください

1枚単位

画材屋さんへ行くといろいろな種類の紙を1枚単位で売っています。

私が購入しているのはこの1枚単位のタイプです。

販売されているサイズは四六版全版からだと思いますが、四六版全版(788mm×1091mm)ってかなり大きいので、四六版の半切、四つ切り、くらいまでカットされたものも売られています。

私は透明水彩はそれほど大きなサイズでは描かないので、大体四つ切りサイズを購入します。

 

紙の目の粗さについて

紙は種類によって、目の粗さが違います。

表面がツルツルしている紙もあれば、ざらざらでこぼこしている紙もありますよね。

これは紙の目の粗さの違いなんです。

目の粗さは細目から荒目まであります。

細目の紙は表面がフラットなので、精密で細かい表現が向いていたり、荒目の紙のでこぼこした感じを生かして、牧歌的なイメージを表現したい、など、自分がどういう作品を描きたいかによって、紙の目の粗さも関わってくると思います。

あと、ケント紙のような目の細かいツルツルした紙は、水の吸い込みが悪いので透明水彩には向きません。

透明水彩絵の具を使う場合は、「水彩紙ってことで販売されている紙の中から」ご自分の制作に合わせて、目の細かさを考えるといいと思います。

紙の厚さについて

透明水彩で描く場合、たっぷりの水を使ってにじませたりぼかしたり…といった特徴を存分に生かすには紙の厚さが仕上がりに影響してきます。

紙の厚さは「90キロ」「110キロ」「135キロ」など、厚さですがキロで表されます。

これは、「原紙1000枚分に重さが何キロになるか?」によって紙の厚さを表すからです。

水彩紙の場合は、キロでの表示もしていますが

「厚口」
「特厚口」
「超特厚口」

と言った日本語での厚さの表示もされています。
(画材屋さんによって違うかもしれないですが)

透明水彩は水をたっぷり使って描くので、厚めの紙の方が良いのではないかと思います。

あと、水張りをしない人の場合は特に、紙が薄いほど波打ちやすいので、厚さがある方が良いです。

水彩紙を選ぶには

紙は1枚単位でも購入できますので、一度買って使ってみて自分にあった紙を探すって言うのが一番良いと思います。

とはいえ、お試しで買ってみるにしても、たくさんの種類の中からどれを選べばいいの?って場合

紙の目の粗さ、紙の厚さ、紙のサイズの他に

紙の色

も重要ですよね。

紙って言ったら白でしょって思いがちですが…

画用紙などはかなり真っ白ですが、水彩紙はかなり白っぽいものからアイボリーのような色まで、紙だからって真っ白って訳じゃありません。

  • 紙の色を影響させたくないからなるべく白に近いものを
  • アイボリーっぽい紙を使って優しい表現にしたい

など、好みが生かせるところですね。

あと、紙って値段の差がすごくあるのですけど、高い紙はもちろん良いのですが、高い紙が自分の制作にあっているかはまた別のような気がします。

水彩紙のアルシュ紙は透明水彩を使う場合お勧めされることが多い高級紙ですが、価格は高いです(^^

もちろん、アルシュが自分の制作に一番向いている、って思ったらそれを使うのが一番ですが、アルシュ紙が高価な理由は輸入紙(フランス)だからってことも影響していると聞いたことがあります。

日本製の紙は輸入紙よりも価格は低めですが、日本の紙って品質はいいそうです。

和紙の国ですからね(^^

私が使っている紙は

参考になるかわかりませんが(笑)

私が使っている紙を書いてみます(^^

いろいろ使ってみたのですが、最近は主にホワイトワトソンを使っています。

紙の色の好みとして、アイボリーっぽいのではなくてなるべく白い方が水彩の色のきれいさがダイレクトにでるような気がして好きなんです。

なので、今まで書いた紙の種類+紙が白いこと、ってことで条件を書き出すと

なるべく白い
目がほでほど細か目
なるべく厚め
あまり大きくないサイズ

が自分が購入するのにあっている紙の種類ってことになります。

どんな水彩紙を選んだらいいのわからない方は、まずは上記のような感じで自分が使いたい条件を書き出してみるといいのではないかな、と思います。

画材屋さんで注文するときは

「ホワイトワトソンの超特厚、四六版四つ切り、◯枚ください」

っていう感じでオーダーします。

画材屋さんへ出かけるっていろいろ発見があるので、ぜひ行ってみて欲しいところですが、絵画教室の生徒さんでもご年配の方の場合など、わざわざ電車に乗っていったことがない画材屋さんへ行くのは大変ですよね。

ってことで、私がやっている絵画教室では私が用意した水彩紙を使っていただくこともできます。

教室で用意する水彩紙も以前は、白っぽいもの、アイボリーっぽいもの、目が粗い紙、細かい紙、って感じで何種類か揃えていたのですが、生徒さんにも好評なので、最近はほぼホワイトワトソンです。

紙は絵の具とともに、描く作品に大きく影響してくるものですので、ぜひいろいろ試してみて、自分の制作にマッチする紙を探してみてください(^^