頭の中のアイデアを形にするには~サムネイルとラフスケッチ

静物画は静物を見て描く、わけですが、創作画の場合自分の頭の中のイメージを描くことになります。

頭の中のイメージ…

っていうと、描く前は何も形がないものですよね。

つまり、自分が描かなければ形になることがないもの。

さて、絵画教室などでも「創作で描きたい」って方から、

頭の中にイメージはあるけど、それをどうやって形にしたら良いかわからない

って、言われることがあります。

今回は、頭の中のアイデアを形にするには…ってことで書いてみたいと思います(^^

アイデアは記録しておく

頭の中のアイデアを形にするには、アイデアが出たらすぐに記録しましょう!

あ、このアイデアいいな、今度描こ♪

って思っていても、数時間後には

さっきのアイデアなんだっけ?

ってなるものです。

エビングハウスの忘却曲線…って有名な話なので聞いたことあるかもしれないですが、記憶したことを時間とともにどれくらい忘れるかを数値化したものです。

そのエビングハウス忘却曲線によると、無意味な音節を記憶してから忘れるまでの時間経過は

20分後に42%
1時間後には56%
1日後には67%

なんと、1日後には大半忘れてしまうのです。

もちろんこの数値は「無意味な音節」を記憶したものですから、私たちの創作のアイデアとは同じとは言えませんけれど、そもそも人間は覚えておくことよりも忘れる方が得意、なんだそうですよ。

忘れちゃうくらいだったらたいしたアイデアじゃないんじゃない?

って思うかもしれないですが、そうとも言えません。

そもそも人間の脳は、

  • 命に関わるような最も重要な情報は長期的に記憶する
  • 重要な情報は短期間に記憶する
  • 重要ではない記憶は忘れる

という仕組みになっているのだそうです。

この場合の重要度は「生命維持に必要な記憶」ということです。

生命維持には必要じゃなくても「私たちの創作活動に大切なアイデア」って言うのはありますよね?

どんな小さなアイデアでもそこから膨らんで大きなアイデアになるかもしれないし、数年前に記録しておいたアイデアが発展して新たなアイデアを生み出す…

なんてこともあるのです。

アイデアを形にしようにも、形になる前に頭の中から消えてしまったら元も子もありません。

なので、アイデアを形にするにはまずは

頭に浮かんだアイデアは記録しておきましょう!

サムネイルでアイデアを視覚化する

サムネイルとは…

サムネイルとは、画像や印刷物ページなどを表示する際に視認性を高めるために縮小させた見本のこと。
親指(thumb)の爪(nail)のように小さく簡潔であるという意味から来ている。(Wikipediaより)

ってことですが、今はサムネイルって言葉はインターネットの画像情報の表示に使われることが多いですね。

私はグラフィックデザインの学校へ行っていた時にサムネイルについて学んだのですが、デザインのアイデアを練るときにはまずサムネイルを作ります。

あ、ちなみに、私がグラフィックデザインの仕事をしていたのは遥か昔の話なので、現在もサムネイルを作ったりするのかはわかりませんけれど(^^;

デザインをするとき、親指(thumb)の爪(nail)のように小さいサイズでアイデアを書き出してみることをサムネイルと言います。

私は自分でも絵を描く前に、スケッチブックなどに小さいサイズでいろいろなサムネイルを描いてアイデアを視覚化してみます。

私が開催している絵画教室の生徒さんにも、創作画のアイデアを形にする段階でまだイメージが明確になっていないときは、まずサムネイルを作ってもらうことが多いです。

サムネイルは細かく描く必要はなく、自分がわかる範囲の大まかな図といった感じです。

頭の中でなんとなく浮かんでいるアイデアも、いくつも形を変えてサムネイルを作って視覚化してみることで明確になってきますよ(^^

創作画のためのラフスケッチを描く

サムネイルをいくつも描いて自分のアイデアを視覚的に明確にしたら、その中から
良いと思うアイデアをラフスケッチにします。

透明水彩絵の具で紙に描くときは

私の場合ですが、透明水彩絵の具で描くときのラフスケッチは、実際に描く予定のサイズと同じサイズで描きます。

サムネイルは小さいサイズでアイデアを視覚化にしたものですが、ラフスケッチは実際に描く予定の大きさで構図を決めたり、さらに細かい部分のアイデアなんかも描き込んでいきます。

ラフスケッチができたら、

ラフスケッチをもとに、水彩紙などに下描きをする

または

ラフスケッチよりさらに明確な下絵を描いてから、水彩紙などに下描きをする

といった手順で制作しています。

アクリル絵の具などでキャンバスに描くときは

キャンバスに描くときは、ラフ画を参考にしながら木炭で下描きをします。

キャンバスに描くときは比較的大きめのサイズの作品になることが多いので、ラフ画は実際に描くサイズよりも小さいサイズになります。

木炭は何度も描き直せるので、ラフスケッチの通りに描くって言うよりも、ラフスケッチをもとにキャンバスに下描きをしながら作り込んでいく感じになります。

アイデアを記録することと視覚化すること

以前に私の教室の生徒さんやサイトを見てくださっていた方などに、

「庭に訪ねてくるノラ猫の親子を主人公に絵を描きたいんだけど、頭の中にアイデアはあるのにどうしたら良いかわからない」

「森のクマを主役に物語を考えたから絵をつけたいのだけど、何から手をつけたらいいのか、何から始めたら良いのかまったくわからない」

といったご相談を受けたことがあります。

どうしたら頭の中に浮かんだアイデアを形にできるのかわからない場合、

  • アイデアを忘れる前に記録する
  • アイデアをサムネイルで視覚化する
  • 実際に描くサイズでラフ画を描いて形にする

といった段階を踏んでみると取り組みやすいのではないかと思います。

まずは小さな絵、簡単な絵でも良いので、一度手順を踏んで完成させるってことをしてみると、その後の制作に道筋ができるのではないでしょうか。

こんな絵が描けたら、こんな物語を絵にしたら、って、アイデアが浮かぶって素晴らしいことですね(^^

あなたのアイデアはあなたが描かなければこの世界に生まれることはありません。

あなたの頭の中のアイデアが素敵な作品になって世の中に生まれでることを、待っている誰かがいるのかも?

私も今日は新しい絵のアイデアを形にしてみようと思います☆