
ガッシュって、絵を描いている人なら知っていると思いますけれど
ガッシュってなに?
ガッシュってアクリル絵の具のこと?
なんて聞かれることもあります。
さて、ガッシュとは…?
ガッシュとは
ガッシュとは…
一般的に不透明水彩絵の具のことを言います。
ガッシュ(不透明水彩絵の具)は顔料とアラビアガムを混ぜ合わせて作られた水溶性の絵の具です。
ガッシュって言う言葉は本来は絵の具の名前ではなくて、「不透明水彩技法」のことを差したのだそうです。
アクリル絵の具も不透明な種類のアクリル絵の具は「アクリルガッシュ」と言います。
なので、水彩とかアクリルとか絵の具の種類の中で透明と不透明に別れる場合、不透明のほうがガッシュ、って思っていると良いのかな、と思います。
ということですが、今回の記事では
ガッシュ=不透明水彩絵の具
アクリルガッシュ=アクリル絵の具の不透明タイプ
ってことで書かせていただきますね(^^
ちなみに、ガッシュじゃなくてアクリルガッシュの話になっちゃいますが…
以前は100円ショップでも、普通のアクリル絵の具とアクリルガッシュの2種類置いてありましたけど、最近はウチの方の100円ショップではアクリルガッシュだけになっていましたー。
100円ショップでアクリル絵の具を買う場合って、本格的に絵画作品を作るときじゃなくて工作に使ったりする場合が多いと思うので、不透明なガッシュの方が使いやすいからではないかと思います。
なんか話が横道にそれましたが(^^;
今回はアクリルガッシュじゃなくて、ガッシュ(不透明水彩絵の具)のお話です。

↑これはアクリルガッシュ
ガッシュ(不透明水彩絵の具)の特徴
ガッシュ(不透明水彩絵の具)の特徴は
- 不透明である
- 白を使う
- 発色が強い
- マットな仕上がり
- 濃い色の上から薄い色を重ねて塗ることができる
などとなります。
透明水彩絵の具のように水をたっぷり使ってにじませたりぼかしたり、と言うのではなくて、ある程度濃度がある絵の具液でしっかり塗っていく印象ですね。
透明水彩の場合は濃い色を塗ってしまったら上から薄い色は塗れませんが、ガッシュは不透明なので、濃い色を塗った上から薄い色を重ねることもできます。
ちなみに、小学生が使っている絵の具は不透明なのでガッシュ(不透明水彩絵の具)って思うところですが、完全に不透明な絵の具だと技法がかぎられる、ということで、透明水彩と不透明水彩の中間のような特性に作られていて、完全な不透明ではないということです。
ガッシュ(不透明水彩絵の具)の使い方
ガッシュ(不透明水彩絵の具)の使い方としては、透明水彩と対比させるとわかりやすいかと思いますが
ガッシュ(不透明水彩絵の具)の使い方
- 白い部分を塗るときは白い絵の具を使う
- 明るい色を作るときは白を混ぜる
- 色を塗り重ねても下の色が透けないので、濃い色を塗った上に明るい色を塗り重ねることができる
- 色を混色するときはパレットの上で混ぜる
- マットな質感の仕上がり
対して透明水彩は…
↓
透明水彩の使い方
- 白い部分は紙の白を残す
- 明るい色を作るときは白は使わずに水の量で調整する
- 下の色が透けるので、濃い色を塗った上に明るい色の絵の具を塗り重ねても明るい色にはならない
- 色を混色するときは、パレットの上で混ぜることもできるが、紙の上に塗り重ねて混色することもできる(下に塗った色が透けるから)
- 透明感のある仕上がり
ガッシュ(不透明水彩絵の具)と透明水彩、こうして比較するとずいぶん使い方が違いますよね。
特に白を使うか使わないかは大きな違いです。
白は不透明ですから、透明水彩の時に白を使っちゃうと透明じゃなくなってしまうので使いません。
白い絵の具を使うガッシュ、不透明だからこその表現が生きる使い方ができるといいな、なんて思います。

不透明な絵の具だからこそできる表現
私はセツ・モードセミナー(絵の塾みたいなところ)に通っていたとき、最初に揃える指定の絵の具がガッシュ(不透明水彩絵の具)だったので、昔は水彩絵の具を使う時はガッシュを使っていました。
今は透明水彩絵の具を使うことが多いので、ガッシュは自分の制作用には持っていなくて、水彩で不透明な表現をしたいときは絵画教室用に揃えている子ども用のマット水彩を使っています。
マット水彩はサクラの児童用絵の具の商品名で、水を多めに使うと透明水彩風に、水を少なめに使うと不透明水彩絵の具風にも描ける、というのが特徴なのだそうです。
キャンバスに描くときは、昔は油絵だったのですけど、今はアクリルガッシュを使っています。
油絵からアクリルに変更した最初の頃は普通のアクリル絵の具(リキテックス)も使っていましたが、今はアクリルガッシュばっかりです。
と言う感じで、1つの画材を使い続ける人も多いと思うのですが、私はいろいろ変遷してます(笑
この画材はこの使い方をしなくてはいけない、ってこともないですが、それぞれの画材の特徴を生かした使い方をすると、その画材の良さが創作の表現にも現れるのではないでしょうか。
不透明な特徴を持つガッシュだからこそできる表現…。
なんだかガッシュを使いたくなりますね(^^