三原色以外の色も必要なの?これから絵の具を揃える場合の色数と必要な色

絵画教室の生徒さんに三原色のご説明をする時によくいただく質問として

理論的には三原色の混色ですべての色ができるってことなら、絵の具は三色だけ買えば良いんじゃないですか?

っていうのがあります。

たしかに…(^^

もうすでに絵の具を持っている人は問題ないとして、これから絵の具を揃えようかなって人はどんな色揃えたら良いのか?迷うところですよね。

私も大昔に油絵を習っていたとき、最初に揃えるといい色を先生に教えていただきました。

絵の具の選び方って決まったものがあるわけではないですが、これから絵の具を揃える場合の参考になれば幸いです(^^

三原色以外も必要な理由

冒頭の質問

理論的には三原色の混色ですべての色ができるってことなら、絵の具は三色だけ買えば良いんじゃないですか?

ですが、たしかに理論的には三原色の混色ですべての色ができることになります。

印刷のインクやパソコンのプリンタのインクなんかは、

色の三原色=シアン、マゼンタ、イエロー
+
ブラック

の4色のインクからフルカラーの印刷をしているわけですからね。

不透明水彩絵の具(ガッシュ)の場合は混色に白を使いますが、透明水彩絵の具の場合は白も使わないので、三色の絵の具だけ買えばあとは混色でどんな色でも作れるわけです。

なんて経済的な!

って思いたいところですが…

たしかに理論的にはそれも可能なのですが、実際には

「絵の具は混ぜると濁る(彩度が下がる)」

という特徴があるため、すべて混色で色を作っていたら彩度が低い色彩の絵になりがち、ってことになります。

オレンジ色として売られているオレンジ色をチューブから出したものと、赤と黄色で混色して作ったオレンジでは、混色で作ったオレンジの方が若干鮮やかさが低くなるのです。

なので、彩度が高い色を使いたい場合は混色で作らないでその色を買った方がいいよ、ってことになります。

ここで、なんで印刷のインクやプリンタのインクは三原色の混色で色が濁らないのか?って疑問がわいてくると思いますが、その理由は

印刷やプリンタの場合は、インクとインクを混ぜ合わせて新しい色を作っているわけではないから

です。

フルカラー(色の三原色+ブラック)の印刷の場合、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、各色の細かいドットの重ね合わせで色を表現しています。

点描画のようなイメージですね。

ということで、絵の具と絵の具を混ぜ合わせる混色の場合はある程度の色数を持っていた方が良いです。

あとね、現実的な問題として、たまに絵画教室の子どもたちに三原色や色の混色の原理を知ってもらうために、三原色(子どもたちの使う絵の具では赤・青・黄色)だけを混ぜていろいろな色を作ってもらったりするんですけど、自分が使いたい色全部を絵の具同士の混色で作っていたら、

時間がかかりすぎる!

って問題もあります(笑

あ、そういうこだわりこそが大事、って思う人もいるかもしれないですね(^^

大体何色くらいあるといいの?

三原色以外の絵の具も持っていたほうがいい、ってことはわかったけど、で、何色くらい持っていたらいいの?

ってことですが、

彩度の高さを生かして使いたい色は混色しないで最初からその色を持っていた方が良い

ってことで三原色の体系から考えると

三原色+三原色のうちの2色を合わせた色

は、持っていると便利なのではないかと思います。

もちろん、三原色のうちの2色を合わせた色も、例えば同じシアンとイエローの合わさった色でも、限りなくシアンに近い色から限りなくイエローに近い色まで、無数にあります。

ってことで、色相環図をご覧ください。

大体子どもの絵の具セットなどは12色ですが、絵の具セットを購入すると、色相環図にでてくるような色(純色0)+茶系+白+ブラック、って組み合わせになっているな、って思います。

【ぺんてるエフ水彩】

水色、青、緑、黄緑、黄色、オレンジ、赤、ピンク、ペールオレンジ、茶色、黒、白

【サクラマット水彩】

水色、青、緑、黄緑、レモン、黄色、オレンジ、赤、ペールオレンジ、茶色、黒、白

若干の違いはありますが、同じような感じですよね。

この12色って、本当に良く考えられた色数だな〜って思います。

私は子どもの絵画教室向けには、ぺんてるエフ水彩の12色以外に

紫、紺色、焦げ茶、黄土色

の4色を買い足して使っています。

紫なんかは

赤+青
または
ピンク+水色

で、混色して作ったりもしますが、彩度の高いクリアな紫を使いたい場合もあるので、別途買い足しています。

あと、三原色を全部混ぜると彩度はさがりますので、三原色が全部混ざり合ってできた茶系は混色で作るとかなり彩度が低くなります。

最初から茶色ってことで購入すれば彩度が高い茶色を使えるので、茶系は赤茶系、黄土系、焦茶系、と持っていると便利です。

絵の具って最初はセットで買ったほうがいいの?

子どもの使う水彩絵の具の12色セットがよくできた組み合わせて言うのはわかった。

なので、サクラやぺんてるの水彩絵の具で描きたい場合はまずは12色セットを購入して、足りない色2~3色買い足すって言うのが無駄がなくていいじゃないかなって個人的には思っております。

で、じゃあ、

透明水彩絵の具の場合はどうするの?

ってことですが、これはメーカーがたくさんあってセットの組み合わせや色の種類が違うので一概には言えませんが、使いたいメーカーのセットを見て全部使いたい色ならセットでの購入がお買得だと思います。

私の買い方はどうかっていうと、最初からセットでは買っていません。

買おうと思ったメーカーのセットの色が自分の好みの組み合わせでなかったから、です。

なので、色相環図に近い色味をベースにバラで購入しました。

ってことで、参考までに私が最初に揃えた色は…

イエロー、黄緑系、緑系、シアン、コバルト、ウルトラマリン、紫系、マゼンタ、赤系、オレンジ系、赤茶系、黄土系、焦茶系

その後さらに

レモン、エメラルド、ペインズグレイなど

混色でないとできないけれど彩度が高い状態で使いたい色を順次買い足しています。

画材屋さんへ行ってみよう♪

絵の具を揃えたいなって思ったとき、透明水彩絵の具なんかだと近所のホームセンターでは売っていませんよね。

透明水彩絵の具を使いたい場合はインターネットで購入するか、専門の画材店へ行くことになると思います。

ぜひ一度画材屋さんへ行ってどんな色があるのかな?って見てみるといいと思います(^^

透明水彩絵の具の場合はメーカーによってかなり金額に差があります。

さらに、同じメーカーでも色によって金額が違うんですよ。

透明水彩絵の具のチューブの裏を見るとアルファベットや数字の表記がある場合があります。

同じメーカーの透明水彩絵の具でも「A」と「E」では値段が全然違うんですね。

でも、一度買っちゃえば当分は持つわけですから、値段が高くても使いたい色なら買ってもいいですよね。

あとね、最初はどうしても安価なメーカーで揃えがちです。

で、もっとうまくなったら高価な絵の具に買い替えよう、って思うんですね。

ですけど、値段の違いは国産か輸入品か、とかの理由もありますが、大きな違いは「顔料の多さの違い」なのだそうです。

つまり、高い絵の具の方が顔料が多くて発色が良い、って場合が多いのですね。

私も最初はあるお手頃価格のメーカーので揃えたのですけど、発色が薄い、時間が経ったら絵の具がチューブのまま固まってしまった…ってことがあって、結局全部他のメーカーで買い直しています(^^;

というようなこともありますので、画材店に行って

  • 実際の色・値段を見てみる
  • 画材メーカーの色見本や絵の具のパンフレットをもらってくる
  • 店員さんにアドバイスを求める

ってことをすると、画材の知識も増えるし、

  • いろいろな画材メーカーの中から何を選べば良いのか?
  • 自分の創作の世界にはどんな絵の具が合っているのか?

見えてくるのではないでしょうか(^^

あ、ちなみに、私は今は油絵は描きませんので水彩絵の具ベースで書いてきましたが、昔々油彩を習っていた画家の先生にも、最初に油絵の具を揃える時に同じようなアドバイスをいただいていました。

すでに絵の具で描いている人から見れば、「別に決まりもないし」「好きな色買えば?」って思う場合もあるかもしれませんが、初心者の方はちょっと迷うところですね。

買っちゃってから無駄になった!ってのもガッカリですから。

描き慣れてくると、あの色もこの色も、って自分で自由に選択することができるようになって、気がついたらめっちゃ絵の具の数が増えてた!

ってことになるわけですが(笑

これから絵の具を揃えようって場合の最初の一歩、好きなものを揃えていくのもまた楽しいものですよね(^^